2014年03月13日

泡菜の作り方

昔書いたのですが、当店でも作りなおしたのでもう一度書きます。この通り作ったら間違いなくできますので興味のある方は作ってみてください。

DSCN3052.JPG

まず、泡菜壜はあったほうがいいです。酸素が嫌いな乳酸菌のために酸素を防ぐ工夫がしてあります。なければ瓶でもいいでしょう。

@お湯を沸かし、3%の塩水を作ります。泡菜の作り方の本を読むと塩分濃度は3から8と非常に漠然と書いてあります。それぞれの好みでいいのですが、捨て漬けのときは3%ぐらいがいいと思います。

Aキャベツの芯やニンジン大根の皮などを漬け込み、常温で放置します。水分の多い野菜は少し干してから入れます。経験上キャベツの芯が一番いいと思います。これを捨て漬けと言います。

B二、三日したら取り出して、再び捨て漬けをします。発酵して酸っぱい匂いがしてきて、泡が野菜の表面についていれば捨て漬けは完了です。

C唐辛子、生姜、塩分が薄くなってるので塩、白酒、香辛料(山椒など)を入れます。野菜を入れて漬けて出来上がりです。捨て漬けをせずに最初から漬けこんでも最初の数回は泡菜にはなりにくいです。とくに唐辛子だけを最初に大量に塩水に入れてしまいますと、ならないとは言いませんがかなりの時間がかかります。

ヨーグルトを入れるのはだめだと四川の本には書いていますが(泡菜は植物性乳酸菌でヨーグルトは動物性乳酸菌のため、塩水が変質するという)、一度きりで使うもので保存も冷蔵庫でするような泡菜なら一つの考え方かもしれません。

表面に産膜酵母(白い膜、中国語では生花)が張ったら、取り除いてそのまま使います。白以外の色の膜が張ったら捨ててください。塩水を何度も使っていくうちに濁ってきます。古くからある塩水は老塩水と言い、夏場になると一時間ぐらいで泡菜ができるようになります。そのすぐに漬け上がった泡菜を「洗澡(シャワーを浴びた)泡菜」と言います。

ゆでたモミジなどを入れるときは別に入れて、一度で捨ててください。ラッキョウやニンニク、セロリなどの匂いの強いものも別に漬けてください。紅心大根は塩水が血の海になるようです。塩水が明らかに悪くなったら苦瓜を入れろと言いますが、捨てて作り直すほうがいいと僕は思います。四川の老塩水は緑に濁っていますので、悪くなったと思っても気のせいかもしれません。でもその時は自分で食べてください。

そんな感じでできます。ガラス瓶で作る場合は割れる恐れがありますのでふたをきつく締めないでください。泡菜の乳酸菌は空気が嫌いですので瓶だとどうしてもほかの菌が入る恐れがあります。

ちなみに泡菜をわかりやすく言うとぬかなしのぬか漬です。ぬか漬けと違い混ぜる必要のない分、楽です。泡菜を漬ける前に乳酸菌の勉強のためぬか漬けを漬けてましたが、毎日混ぜるのはいいとして毎日何か漬けないといけないと思ってつけていたら、余って困るのでやめました。ぬか漬けを毎日混ぜるのは、異臭の原因になる二つの菌、表面の酸素が好きな産膜酵母と、底にいる酸素の嫌いな酪酸菌の上下を入れ替えることで働きを弱めてしまおうということです。当然酸素の嫌いな乳酸菌にもダメージはありますが、「テロリストを始末するためには罪のない民間人が少々犠牲になってもかまわない」という大きい気持ちで、ぬか床を混ぜていただくといいと思います。

うちはこんな感じで作っていますのでこの通りやったらできます。泡菜の壜は成都の青石橋市場の近くに売ってるところがあって、小さいものは20センチぐらい、大きいものは忘れましたけどたくさんありました。安いものなので100個ぐらい買えばもとがとれると思います。ぜひお試しください。
posted by オギノ at 00:46| Comment(2) | 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こちらの記事とそっくりなサイトがありました。
http://takacova.jugem.jp/?eid=1252
Posted by at 2021年12月10日 00:59
すみません。何か誤解を与えるような書き方をしてしまいました。

泡菜、こちらのレシピを参考にさせてもらいながら作ります。
本格的な作り方の紹介に感謝します!!
ありがとうございます。
Posted by at 2021年12月10日 01:19
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