2013年12月23日

四川担担麺

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年内の営業が今日で終わりました。たくさんのお客さまに支えられて今年も続けることができました。ありがとうございます。年明けは4日からですのでよろしくお願いします。

担担麺の店をしている先輩から、「もっと担担麺を世間に知ってもらう努力をお前がしろ」と、まさに僕が四川飯店さんに期待していることを言われましたので、今日は担担麺の話を少しします。

担担麺は二種類あります。一つは汁あり、もう一つは汁なしというのは日本での話で、四川では一つは「和えそば型」、もう一つは少し汁のある「半干半湯型」です。

担担麺は1841年に四川省の自貢で陳包包という人が天秤棒に担いで売り歩いたというのが最初と言われています。現在は観光地にしかいなくなりましたが、担いで売る人は今でもたぶんいます。ゆでおきの麺に味を入れて和えた和えそば型の担担麺です。

町場の小さいレストランに行くと和えそば型もありますが、少しスープが入った「半干半湯型」の担担麺も多く見られます。写真がそうなのですが、麺の高さの少し下までスープが来ているのがわかると思います。このスタイルは和えそばではないので混ぜません。お客様に混ぜてもらう食べ方です。

成都市の政府公認の担担麺屋である「成都担担面」は、スープが少し入ります。現在は知らないのですが、数年前までは成都市の公認の担担麺は成都担担面だけでしたので、「担担面」のスタンダードは汁の少しある、混ぜない形であると思われます。日本でもそういう観点で汁なし担担麺を食べてみるのも面白いのではないでしょうか。

当店の汁なしは成都担担面の味に似たものを和えそば型で出しています。成都担担面の味とほとんど同じものをほとんど同じ形で出すこともコースに限ってはするのですが、「汁なし」と言うからには汁のないものを求められるのと、すぐ食べないと大変なことになるので和えています

和えるもの、和えないものどちらも四川にはあるのでどちらが正しいかというのはわからないですが、汁ありより汁なしのほうが四川に近いので、ぜひ汁なしも食べてみてください。最後に。汁なし担担麺の本場は広島ではないですよ。
posted by オギノ at 23:46| Comment(4) | 中国料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
担々麺も奥が深いですね。勉強になります。
また荻野さんの担々麺を頂きたいです。

成都は足長美人が多いと聞いたので、
ぜひ行ってみたいですね。
やはり成都担担面はやはり小さなお椀で出てくる
でしょうか?

あ、広島汁なし担々麺は本場に憧れて
成都から学んだ担々麺を独自の解釈を
入れたモノになってました。
漢字も「面」ではなくて「麺」ですしね。


Posted by タカタン at 2013年12月25日 18:31
タカタン様。返事が遅れましてすみません。

成都担担面は、両という五十グラム単位の注文の仕方をします。博多のラーメンが大体100グラムですので二両で普通のサイズですが、四川ではこしを残すゆで方をしないので、結構腹にたまります。

中国では麺だけではなく水餃子も両で注文します。このときの50グラムは皮の小麦粉の重さですので、一両だと六個くらい入っています。

Posted by オギノ at 2014年01月04日 23:41
担担麺に関しては、「成都担担麵・総店―成都雑感〔30〕―」
http://kanazawa45.wordpress.com/2006/11/26/%E6%88%90%E9%83%BD%E6%8B%85%E6%8B%85%E9%BA%B5%E3%83%BB%E7%B7%8F%E5%BA%97%E2%80%95%E6%88%90%E9%83%BD%E9%9B%91%E6%84%9F%E3%80%9430%E3%80%95%E2%80%95/
をご覧ください。担担麺の基本は汁なし合え麺です。
なお、担担麺を出す小吃店は以前から、成都市内には各所にあります。その代表的な店が成都担担麵・総店です。
Posted by km45 at 2014年01月06日 01:56
km45様コメントありがとうございます。

有益な情報ありがとうございます。私も四川は2001年より一年間滞在しておりいろいろな担担麺を食べ歩いたつもりです。成都担担麺も太昇南路の「成都担担面」で食べていました。

私の感覚で「汁なしの和え麺」というのは最初から麺が和えてあるもの、もうひとつが少しスープがあって和えてないものでしたが、確かに全然スープのない和えてないものというのも成都にはありますね。日本では和えて出すところが多いので混同していました。ご指摘いただきありがとうございます。

2001年当時は成都担担面は「少しのスープが隠し味」と言って、食べ終わった器に少しだけ汁が残ってたのです。その後何度か旅行で行って最後に2011年に食べた時もそのような感じであったと記憶しています。武侯祠の向かいの支店でしたので、教えていただいたお店とは違いますが。

それと私の言うスープが少しあるという状態が、「生麺50グラムにつき25ccのスープ」ですので、めんに吸収されるところもあるわけです。言葉足らずでしたが汁少しありのニュアンスをご理解いただければ幸いです。
Posted by オギノ at 2014年01月06日 17:44
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